徳乗は、後藤本家の五代目として天文19年(1550年)に生まれる。初代祐乗以来足利家に仕えてきたが、四代目光乗のときに足利家は滅亡し、以後光乗・徳乗は織田信長に仕え、信長亡き後は豊臣秀吉に仕え、大判・分銅・彫物の三役を命ぜられる。
 本作は豊かな肉置きなど、徳乗の特色がよく表されており、後藤家ならではの掟と品格を兼ね備えた優品である。