京都上杉派の二代目で、初名を一貫と名乗る。
東大寺二月堂の傍らに聳え立つ「良弁杉」の一帯は杉木立が茂っている。その静寂の中、ひっそりと神鹿が立ち止まっている光景の中に引き込まれてしまうほどの雰囲気の出来栄えには満足感があったのであろう。常よりも堂々と、また、伸び伸びと銘を切っている様子から、快心の作であったことが容易に読み取れる。