金山鐔を代表する図柄の一つに釣鐘があり、室町初期から江戸期にいたるまでの作品が現存している。
本作は桃山期を下らぬ作で、耳・平地共に粒状の鉄骨が激しく働き、地鉄は強く澄んだ紫錆で格調が高く独特の味わいがあり、いかにも古武士好みの風格の備わった優品である。

『尾張と三河の鐔工 235項ニ図所載』